大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)1618号 判決

本件本訴の請求原因は、公正証書の効力を否定する理由として、同証書になされている被控訴人の署名捺印が偽造であるということのみを主張し、なんら公正証書に記載せられている消費貸借の成立、不成立、あるいはその債権の残存、消滅などの実質的内容にふれているものではない。これにたいし反訴は、公正証書の成立とは関係なく、同証書に記載せられた債権の残額の支払を予備的に請求するものであること本件の弁論の全趣旨によつて明らかである。して見ればすくなくとも本件に関する限りは、本訴と予備的反訴との間に民事訴訟法第二三九条に定められている牽連関係はないものと認めざるを得ない。控訴人の主張中にあげられている判例や学説も当裁判所のみぎ判断をくずすため適切な根拠といいがたく、控訴人のこの点に関する法律上の主張は採用することができない。

なお本件反訴は本訴の認容される場合を仮定し予備的に請求するものであるから本訴と反訴を分離し、反訴を独立の訴として審理することも適当でなく、却下をまぬがれない。

(藤江 谷口 満田)

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